日本の春9/29,2017:選挙はショー番組ではない

テレビや新聞の伝えるニュースは、政府の圧力が加えられていて、伝えるべき重要な情報を隠して政府が望む方向に国民を誘導するプロパガンダであると見るのが、新しい知識層の常識である。選挙前の報道の多くは、与党に都合の悪い候補者や政党へのネガティブキャンペーンや与党を過大に美化するキャンペーンと操作された支持率と当落予想や、本来目を向けるべき政治課題から目をそらす面白半分の政治のショー番組化ニュースがほとんどであると言ってよい。小池新党の突然の参入によって混乱に陥った与党議員や野党議員の姿を嘲笑的に伝える記事は、ストレスのたまった視聴者の憂さ晴らしには有益であるが、ショー番組にうつつを抜かしている間に、自公政権に代わる野党連合政権の在り方を真剣に考える時間を失ってしまうのである。

数ある商用紙の中で、良心的な報道を続けて評価の高い東京新聞は9月28日に次の社説を掲げている。

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「劇場」に流されぬよう 政治部長・金井辰樹(2017年9月28日)

 「人生には、上り坂もあれば下り坂もある。もう一つ『まさか』という坂がある」

 小泉純一郎元首相の言葉だ。二〇〇七年、安倍晋三氏が突然、首相を辞めたのを受けた発言として知られる。あれから十年。安倍氏は、首相に返り咲き、長期政権を築いた。小泉氏の言を引用すれば、安倍氏はことし七月二日、東京都議選の惨敗で下り坂を転がり落ち、その後、民進党の人事などを巡る混乱に乗じて上り坂をあがり、「まさか」の衆院解散を決断した。

 ここで「まさか」は終わらない。小池百合子都知事が、自ら代表になり希望の党を立ち上げ、注目を集める。今は「まさか」を仕掛けた自民党側に「まさか」の声が飛び交い、その「まさか」は野党再編の大きなうねりになりつつある。

 まさか。サプライズ。劇場。選挙では、より多くのサプライズを提供し、劇場型の戦いを制した方が勝つことが多い。〇五年に小泉氏が仕掛けた「郵政選挙」がその典型だ。しかし、選挙はサプライズ競争ではない。そんなものは国民生活とはほとんど関係ない。

 日本は今、岐路に立つ。特定秘密保護法、安全保障関連法、「共謀罪」法が次々と成立し、原発の再稼働が進む。少子高齢化には歯止めがかからない。与党は、安倍政権の歩んだ道を整理して説明し、この先の日本の姿を示す必要がある。

 他の党は、それとは違うどのような道を、どのような枠組みで目指すのか見せてほしい。合流論は、政策の一致が前提だ。五年に近づいてきた安倍政権そのものを与野党で論じ、先の姿を競う。論点を明示しあう選挙戦を期待したい。

 約六百億円もの税金を使って国民の一人一人が行使する一票だ。政党が示した選択肢を見比べ、岐路の先の日本を選ぶ機会としたい。選挙が終わってから「まさか」と思っては遅いのだから。

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大手新聞社としては、できる限りの精いっぱいの表現で、読者に警鐘を鳴らしていると言える。2005年の郵政民営化選挙で、小泉元首相は郵政反対議員の選挙区に「刺客」候補を立てた劇場型選挙を演出して、それをマスコミが面白おかしく報道して注目を集めたことは、まだ記憶に新しい。しかし、その時期には郵政民営化の目的と内容、そして反対議員がなぜ反対しているかが十分に国民には知らされていなかったのである。

政治は面白半分に楽しむショー番組とは、まったく異なる。福島原発災害の収束が終わらぬうちに東京オリンピックの開催を独断で決めて、TPP加盟と消費増税で国民生活を破壊し、安保法案と共謀罪法案を強行採決して、憲法改正に突き進もうとする安倍政権をこのまま存続させるかどうかが、有権者に問われているのが今回の総選挙なのである。

小池新党は、安倍政権の窮地を挽回するために、小泉がたくらんだ茶番劇であり、反安倍勢力を分断して改憲勢力で三分の二の議席確保をめざす陰謀である。

今回もまた、不正選挙で改憲勢力=自公or希望(絶望)圧勝を許すとすれば、それは不正選挙追及を陰謀論と決めつけて嘲笑してきた、野党と国民の責任でもある。

☆F★

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